森保ジャパンは、2018年の森保一監督就任から2026年10月まで、日本代表の歴史にどのような足跡を残してきたのか。通算成績は111試合76勝17分18敗、勝率68.5%。100試合を超える長期政権で高い勝率を維持し、ワールドカップではドイツ、スペイン、ブラジルなど世界の強豪と激闘を繰り広げてきた。
2026年のFIFAワールドカップでは、オランダと2-2、チュニジアに4-0、スウェーデンと1-1、ブラジルに1-2という結果を残した。さらに大会後の国際親善試合やキリンカップサッカー2026でも勝利を重ねている。数字を整理すると、森保ジャパンの強さだけでなく、世界のトップレベルを相手にした際の課題も見えてくる。
【最新成績】森保ジャパンの通算111試合76勝17分18敗を検証

森保ジャパンの通算成績を確認すると、最大の特徴は長期間にわたって高い勝率を維持している点にある。
2026年10月5日を集計基準日とする監督成績データベースでは、以下の数字が掲載されている。
森保一監督・通算成績(2026年10月5日時点)68.5%
通算勝率111
試合数76
勝利17
引き分け18
敗戦
勝利率
68.5%
1試合平均勝ち点
2.21点
出典:監督名鑑の2026年10月5日集計。勝率は76勝÷111試合。
勝率68.5%という数字は、単に勝利数が多いという意味ではない。
サッカー日本代表の歴代監督を比較したデータベースでは、20試合以上を指揮した監督の中で森保監督がトップ。比較対象には、イビチャ・オシム監督、アルベルト・ザッケローニ監督、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督らが含まれる。
| 歴代監督 | 勝率 |
|---|---|
| 森保一 | 68.5% |
| イビチャ・オシム | 60.0% |
| ハンス・オフト | 59.3% |
| ヴァヒド・ハリルホジッチ | 55.3% |
| アルベルト・ザッケローニ | 54.5% |
森保監督の数字が際立つ理由は、100試合以上という大きな母数でも高い水準を保っていることだ。
短期間の好成績ではなく、複数の大会や世代交代を経験したうえで勝ち星を積み重ねてきた点に価値がある。
森保一監督の就任から現在まで森保一監督は2018年7月に日本代表監督へ就任した。
選手時代は日本代表として35試合に出場。指導者としてはサンフレッチェ広島を率い、2012年、2013年、2015年のJ1優勝を経験している。
その後、東京五輪を目指す世代別代表の指揮も担当し、2018年からA代表の監督を兼任した。
2022年12月には2026年W杯を目指す続投が決まり、2026年7月23日にはAFCアジアカップ終了までの続投が発表された。
【年別勝敗】2018年から2026年までの森保ジャパンの変化
森保ジャパンの戦績は、毎年同じように推移してきたわけではない。
就任初年度のチームづくり、2019年のアジアカップ、コロナ禍、カタールW杯、2023年の強化期間、2026年のW杯と、各年でチームが置かれた状況は大きく異なる。
年別の参考集計を並べると、次のようになる。
年別の参考集計:National Football Teamsの年度別記録およびJFAの2026年公式日程。年度別データと通算データは対象試合やPK戦・非FIFA戦の扱いが異なる場合があり、単純合算はできない。
2018年9月11日のコスタリカ戦は、森保ジャパンのA代表としての初陣だった。結果は3-0の勝利。
新体制は攻撃的な姿勢を打ち出しながら、選手の組み合わせや戦術の整理を進めた。
2019年のAFCアジアカップでは決勝まで進出したものの、カタールに1-3で敗れて準優勝。タイトルには届かなかったが、国際大会で勝ち上がる力を示した。
2020〜2022年:東京五輪とカタールW杯への挑戦2020年は新型コロナウイルスの影響で国際試合が大幅に減少した。
2021年には東京五輪を戦い、男子代表は4位。A代表とは別の大会成績だが、森保監督が年代別代表とA代表を横断して強化を進めた時期でもある。
2022年のカタールW杯では、ドイツとスペインを撃破。グループステージを首位で突破し、日本サッカーにとって大きな転換点となった。
一方、決勝トーナメント1回戦ではクロアチアにPK戦の末に敗れ、ベスト16で大会を終えている。
2023〜2025年:強豪国への勝利と攻撃力の向上2023年にはドイツとの国際親善試合で4-1の勝利を収めた。
2024年はW杯アジア予選を中心に勝利を重ね、2025年にはE-1選手権を制覇。加えて、10月14日のブラジル戦で歴史的な勝利を挙げた。
この時期の特徴は、アジアの対戦相手に勝つだけでなく、欧州や南米の強豪にも積極的に挑戦する姿勢が結果につながったことだ。
2026年:W杯と大会後の強化試合2026年は3月のスコットランド戦、イングランド戦からスタート。
W杯後もウルグアイ、ベネズエラ、エクアドル、ニュージーランドと対戦し、10月5日のニュージーランド戦を2-1で制した。
JFAの公式日程では、10月5日までの11試合が掲載されている。
【W杯成績】2026年のオランダ・チュニジア・スウェーデン・ブラジル戦を総括
森保ジャパンの実力を評価するうえで、FIFAワールドカップ本大会の成績は欠かせない。
2022年のカタール大会では強豪国を破ってベスト16へ進出。2026年大会でもグループステージを突破したが、決勝トーナメントの初戦で敗退した。
2026年W杯の全4試合
日本 2-2 オランダ
2026年6月15日・グループステージ
強豪オランダと互角の展開。勝利には届かなかったが、勝ち点1を獲得した。
日本 4-0 チュニジア
2026年6月21日・グループステージ
4得点の快勝。日本代表のW杯本大会における1試合最多得点記録を更新した。
日本 1-1 スウェーデン
2026年6月26日・グループステージ
引き分けでグループ2位となり、決勝トーナメント進出を決めた。
日本 1-2 ブラジル
2026年6月30日・ラウンド32
ブラジルに惜敗。ベスト16進出を逃し、大会はここで終了した。
2026年大会の日本は、グループステージで1勝2分け。勝ち点5を獲得し、2位で次のラウンドへ進んだ。
チュニジア戦の4-0は攻撃面で大きな成果だった。オランダ戦でも引き分けに持ち込み、欧州の強豪と渡り合える力を見せている。
しかし、ブラジル戦では1-2で敗れた。
グループステージを突破する能力と、決勝トーナメントで勝ち切る能力は別の問題だ。短期決戦では、相手の修正への対応、選手交代の効果、終盤のゲーム管理が結果を左右する。
森保ジャパンが次の段階へ進むためには、グループステージの安定感を決勝トーナメントでも発揮する必要がある。
【強豪国との対戦成績】ドイツ・スペイン・ブラジルに勝った実力
森保ジャパンの評価でよく議論されるのが、「アジアの相手には勝てても、世界の強豪には勝てないのではないか」という疑問だ。
実際の試合結果を見ると、その見方だけでは説明できない実績がある。
世界的な強豪国を破った代表的な試合
2022年11月23日:ドイツ戦2-1
カタールW杯で逆転勝利。世界の強豪を相手に日本の対応力を示した。
2022年12月1日:スペイン戦2-1
グループステージで再び逆転勝利。首位突破を決定づけた。
2023年9月9日:ドイツ戦4-1
国際親善試合で快勝。W杯での勝利が偶然ではないことを印象づけた。
2025年10月14日:ブラジル戦3-2
2点を先行された後、南野拓実、中村敬斗、上田綺世の得点で逆転。ブラジルから14度目の対戦で初勝利を挙げた。
2026年4月1日:イングランド戦1-0
ウェンブリーでイングランドに勝利。強豪とのアウェー戦でも結果を残した。
対戦相手の実力を考慮した分析も興味深い。
2026年9月28日までの集計を基に、前年末の世界ランキング相当の評価で30位以内だった国を強豪と定義した分析では、森保ジャパンは33試合で14勝9分10敗。勝率は42.4%だった。
一方、同じ基準で比較した歴代監督の強豪国との対戦は、144試合で41勝、勝率28.5%だった。
この数字は、森保ジャパンが格下相手の勝利だけで高勝率を実現しているわけではないことを示している。
ただし、2026年W杯のブラジル戦では敗れている。2025年の勝利をもってブラジルとの力関係が完全に逆転したと考えるのも早計だ。
重要なのは、強豪に勝った実績を評価しつつ、負けた試合からも改善点を見つけることだ。
【勝率だけでは見えない】森保ジャパンの強みと課題
森保ジャパンの戦績を深く理解するには、勝率だけでなく、得点力、失点の少なさ、大会での勝負強さを分けて考える必要がある。
強み1:攻撃力と得点力森保ジャパンの特徴として挙げられるのが、複数の選手が得点に関与できる攻撃陣だ。
2025年のブラジル戦では、南野拓実、中村敬斗、上田綺世がそれぞれ得点を挙げた。
特定のエースだけに依存しない攻撃は、対戦相手に守備の的を絞らせにくい。
また、2026年のチュニジア戦で4得点を記録したことも、攻撃面の成果を示す事例だ。
強み2:試合状況に応じた柔軟性森保監督のチームは、相手に合わせて守備の形や攻撃のテンポを変えることがある。
ドイツ戦やスペイン戦では、相手のボール保持を受け入れながら、攻撃に転じる場面でスピードを発揮した。
ブラジル戦でも、2025年は後半の交代や攻撃の活性化が逆転につながった。
こうした試合展開への対応力は、長期政権の中で蓄積された経験の一つといえる。
課題1:W杯決勝トーナメントで勝ち切る力2022年W杯ではベスト16、2026年W杯でもラウンド32で敗退した。
グループステージで強豪を破ることはできても、ノックアウトステージでさらに勝ち上がる壁は残っている。
1試合で敗退が決まる大会では、攻撃力だけでなく、リードした後の試合運びや守備の集中力が求められる。
課題2:強豪相手の90分間の安定性2026年のオランダ戦、スウェーデン戦は引き分け、ブラジル戦は敗戦だった。
強豪相手に一時的な好プレーを見せることと、90分間を通じて主導権を握ることは違う。
相手の圧力が高まった時間帯に、守備陣がどのように対応するか。ボールを奪った後に、どれだけ効率よく攻撃へつなげられるか。
この部分は、今後の日本代表が世界のトップ層へ近づくための重要な評価ポイントになる。
【2026年10月最新】森保ジャパンの今後と日本代表の新体制
2026年10月5日のニュージーランド戦は2-1で勝利。JFAの公式日程では、同試合が10月までの最新の終了済み試合として掲載されている。
今後の予定としては、11月14日にブラジル、11月17日にパラグアイとの試合が組まれている。
森保監督の続投と後任人事2026年7月23日、JFAは森保監督がAFCアジアカップ終了まで指揮を執ることを発表した。
また、大岩剛氏が大会終了後に2030年W杯を目指す日本代表の監督に就任する方針も発表されている。
ただし、JFAの2026年11月更新の試合日程には、2027年アジアカップの開催延期が記載されている。今後の引き継ぎ時期は大会日程の変更にも左右される。
森保監督にとっては、残された大会でどのような結果を残すかが重要になる。
2026年11月以降に注目したい3つのポイント- 強豪国との再戦: ブラジルなどとの試合で、2026年W杯の敗戦をどのように改善するか。
- 若手と経験豊富な選手の融合: 次のW杯を見据えた世代交代がどの程度進むか。
- 大会での勝負強さ: 親善試合の好成績を、公式大会の勝ち上がりにつなげられるか。
国際親善試合の勝利はチームの自信につながる。しかし、日本代表に求められる最終的な評価は、世界大会でどこまで勝ち進めるかにある。
【森保ジャパンの戦績】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:森保ジャパンの通算成績は何勝何敗ですか?
A1:2026年10月5日時点の集計では、111試合76勝17分18敗です。勝率は68.5%となっています。
Q2:森保一監督は日本代表の歴代監督で勝率1位ですか?
A2:20試合以上を指揮した監督を対象とする比較データでは、森保監督が68.5%で1位です。オシム監督の60.0%を上回っています。
Q3:森保ジャパンは2026年W杯でどこまで進みましたか?
A3:グループステージを1勝2分けで突破しましたが、ラウンド32でブラジルに1-2で敗れ、ベスト32で大会を終えました。
Q4:森保ジャパンはブラジルに勝ったことがありますか?
A4:あります。2025年10月14日のキリンチャレンジカップで3-2の逆転勝利を収めました。JFAによると、ブラジルとの14度目の対戦で初めての勝利でした。
Q5:森保一監督はいつまで日本代表を指揮しますか?
A5:JFAは2026年7月23日に、AFCアジアカップ終了まで続投することを発表しました。後任には大岩剛氏が予定されています。ただし、アジアカップの開催延期により、具体的な引き継ぎ時期には変更の可能性があります。
森保ジャパンは2018年の発足から2026年10月まで、111試合76勝17分18敗という実績を積み上げてきた。
勝率68.5%は、日本代表の歴代監督と比較しても非常に高い水準だ。
特に注目したいのは、カタールW杯でのドイツ・スペイン撃破、2025年のブラジル戦初勝利、2026年のイングランド戦勝利など、世界の強豪国にも勝てることを証明してきた点である。
一方、2026年W杯ではグループステージを突破しながら、ブラジルに敗れて決勝トーナメント初戦で姿を消した。
森保ジャパンの次の目標は、強豪国に勝てるチームから、世界大会で勝ち上がり続けられるチームへの進化だ。
76勝という数字は確かな成果。しかし、本当の評価を決めるのは、次の大舞台でどこまで勝ち進めるかである。