2026年のパ・リーグ公式戦は全143試合を終え、ソフトバンクが91勝49敗3分で頂点に立った。2位の西武とは11.5ゲーム差、3位の日本ハムとは13ゲーム差。首位と2位以下の間には明確な開きが生まれた。
日本野球機構(NPB)の2026年度公式勝敗表による最終順位は以下のとおり。2027年の順位予想を考える際の出発点となる数字だ。
出典:日本野球機構・2026年度パシフィック・リーグ公式戦勝敗表。全6球団143試合終了時点。
1位・ソフトバンク:投打の総合力でリーグを制圧ソフトバンクは勝率.650という圧倒的な数字を残した。得点は707、失点は452で、得失点差はプラス255。打線の得点力と投手陣の失点抑制が高い水準で両立している。
単に接戦を拾って首位になったわけではない。得失点差でも他球団を大きく上回っており、2027年も優勝候補の筆頭に置くのが自然だ。
2位・西武:投手力を武器に躍進西武は79勝60敗4分で2位。2026年のEloレーティングは1510.7で、開幕時点から36.0ポイント上昇した。これはパ・リーグ6球団で最大の上昇幅だった。
ソフトバンクとの差は大きかったものの、チーム力の上昇という観点では2027年の注目球団に挙げられる。2年連続で上位を維持できるかが焦点だ。
3位・日本ハム:優勝争いに戻る力を持つ対抗馬日本ハムは78勝62敗3分。ソフトバンクには及ばなかったが、Eloレーティングは1532.9でパ・リーグ2位だった。
2026年の本塁打数は177本。6球団の中で最も多く、長打力を備えた打線が持ち味となった。実際の最終順位では西武に1つ及ばなかったが、チーム力評価では西武を上回っている。この違いは2027年の予想を考えるうえで見逃せない。
4位・オリックス:成績以上に評価できる部分と課題オリックスは65勝76敗2分で4位。得点483に対して失点605と、得失点差はマイナス122だった。Eloレーティングも1489.8で、リーグ平均の1500を下回っている。
ただし、実際の勝利数が得失点から算出した期待勝利数を大幅に上回った点は特徴的だ。2027年は投手陣の失点を減らし、打線の得点力を改善できるかが浮上の条件となる。
5位・ロッテ:打線の改善が上位進出の条件ロッテは63勝77敗3分。勝率は.450で、チーム打率も.236にとどまった。得点492、失点586という数字からも、攻守両面で改善の余地が残る。
一方、Eloは1476.4。オリックスとの差は12ポイント以上あり、現状の評価では上位3球団との距離がある。2027年は得点力の底上げがAクラス進出に直結する。
6位・楽天:巻き返しには総合的な底上げが必要楽天は58勝84敗1分で最下位。勝率.408は6球団で最も低く、首位ソフトバンクとのゲーム差は34.0に達した。
得点473、失点555という成績からは、攻撃面だけでなく失点を減らす取り組みも必要だ。2026年のEloは1473.6で、ロッテにも及ばなかった。2027年は上位球団との差をどこまで縮められるかがテーマになる。
【解説者・評論家の順位予想を比較】2026年は日本ハム優勢だった

2026年の開幕前、野球解説者や評論家の間では日本ハムを優勝候補に挙げる声が目立った。ところが、実際にリーグを制したのはソフトバンクだった。
2026年の解説者予想を集計した一覧では、122人による136件の予想がまとめられている。最も多く優勝候補に選ばれたのは日本ハムで82件、全体の約60%。ソフトバンクは46件、約34%だった。
開幕前の優勝予想と実際の結果
日本ハム:82件(約60%)
2025年の上位進出を受け、2026年の優勝候補として最も高い支持を集めた。
ソフトバンク:46件(約34%)
前年の王者として有力視されたが、日本ハムに支持数で差をつけられた。
西武:5件
開幕前の優勝予想では少数派だったが、シーズン終了時には2位に躍進した。
オリックス:2件
優勝予想は少なかったものの、2026年の成績には得失点から見た特徴が表れた。
ロッテ:1件、楽天:0件
優勝候補としての支持は限定的だった。
この集計で興味深いのは、専門家の評価と実際のシーズン結果が必ずしも一致しなかったことだ。日本ハムは優勝予想の最多得票を獲得したものの、最終順位は3位。西武は優勝予想5件から2位まで順位を上げた。
「プロ野球ニュース」の解説陣10人はどう予想した?2026年3月26日にフジテレビONEで放送された「プロ野球ニュース2026 開幕前日SP」でも、解説陣による順位予想が発表された。
マイナビニュースが掲載した予想一覧を見ると、10人のうち7人が日本ハムを1位に選択。ソフトバンクを1位にしたのは池田親興氏と岩本勉氏、西武を1位にしたのは里崎智也氏だった。
岩本氏は日本ハムOBという立場でありながら、ソフトバンクを優勝候補に選んだ。池田氏はソフトバンクの選手層や前年からの戦力の充実を評価していた。
こうした予想の違いは、評論家がどこに重きを置くかによって生まれる。チームの勢い、選手層、前年の成績、監督の采配、投手陣の安定性など、評価基準は一様ではない。
2027年の順位予想でも、単純に専門家の多数決だけで優勝球団を決めるのではなく、実際の成績とデータを組み合わせて考える必要がある。
【Elo1574.1と期待勝敗を分析】ソフトバンクとオリックスの評価が分かれる理由
2027年のパ・リーグ順位予想で特に注目したいのが、Eloレーティングとピタゴラス期待勝敗の2つだ。
どちらも勝敗表だけでは見えにくいチームの特徴を把握するための指標だが、測定しているものは異なる。
Eloレーティングとは?チーム力を数値で比較Eloレーティングは、試合結果をもとにチームの相対的な実力を数値化する評価方法だ。チェスの実力評価に由来し、対戦相手の強さや試合結果を踏まえて数値が変動する。
プロ野球クロニクルが公表した2026年10月8日時点の独自推計では、ソフトバンクが1574.1で12球団全体のトップ。パ・リーグでは日本ハムが1532.9、西武が1510.7と続いた。なお、この数値はNPB公式のランキングではない。
ピタゴラス期待勝敗とは?得点と失点から地力を測るピタゴラス期待勝敗は、チームの得点と失点を使って期待される勝率や勝利数を算出する考え方だ。
実際の順位が同じでも、得点力と失点抑制のバランスによって期待勝敗は変わる。実際の勝利数との差を確認すれば、結果が得失点から想定される水準をどの程度上回ったか、あるいは下回ったかを把握できる。
2026年のElo・期待勝敗の比較出典:プロ野球クロニクルの2026年10月8日終了時点の独自推計。期待勝利数はピタゴラス期待勝敗に基づく。
ソフトバンクはなぜEloが高いのかソフトバンクのElo1574.1は、2026年のチーム力を評価するうえで非常に強い材料だ。
実際の勝利数は91勝だったが、得失点から計算した期待勝利数は97.2勝。つまり、期待値を約6.1勝下回っている。それでもリーグ優勝を果たし、勝率.650を記録した。
この数字は、ソフトバンクの戦力が単なる勝ち星以上に高く評価されていることを示す。2027年の優勝予想で同球団を1位に置く根拠の一つだ。
オリックスの+8.8勝は復活のサインなのか一方、オリックスは実際の65勝に対し、期待勝利数は56.2勝だった。実際の成績が期待値を8.8勝上回った計算になる。
この数字だけを見ると、オリックスには大きな上積みが期待できそうに感じる。しかし、意味を取り違えてはいけない。
+8.8勝は、チームの地力がリーグ上位だったという意味ではない。むしろ、得点483、失点605という得失点のバランスから推定される勝利数は実際の勝利数より少ない。
つまり、オリックスは実際の順位以上に評価できる部分がある一方、2027年に勝ち星を積み上げるには、得点力の改善と失点の削減が必要になる。
オリックスを2027年の優勝候補に直結させるのではなく、巻き返しの可能性を持つ球団として評価するのが妥当だ。
【2027年パ・リーグ順位予想】優勝候補とAクラス争いを徹底分析
2026年11月6日時点では、2027年の開幕までにはまだ時間があり、各球団の補強や退団、故障者の回復状況などによって勢力図は変化する。
そこで、2026年の最終順位、Eloレーティング、ピタゴラス期待勝敗、独立系の翌季シミュレーションを組み合わせ、現段階の暫定順位を整理した。
2027年パ・リーグ暫定順位予想
1位
福岡ソフトバンクホークス
優勝本命・連覇候補
2位
埼玉西武ライオンズ
投手力とチーム力の上昇に期待
3位
北海道日本ハムファイターズ
長打力と高いElo評価が強み
4位
千葉ロッテマリーンズ
打線の改善が上位進出の鍵
5位
オリックス・バファローズ
投手陣と得点力の再建が課題
6位
東北楽天ゴールデンイーグルス
総合的な戦力の底上げが必要
2026年11月6日時点の編集部暫定予想。確定順位や公式予測ではない。
1位予想:ソフトバンク
優勝候補の筆頭はソフトバンクだ。2026年は91勝を挙げ、得失点差はプラス255。Eloも1574.1と12球団トップだった。
期待勝敗が実際の成績を上回っていた点も、2027年の評価を下げる理由にはならない。むしろ得点と失点のバランスから見ても、圧倒的な戦力を維持していたことが分かる。
2027年の焦点は、主力選手の稼働率と投手陣の継続性だ。大きな戦力流出がなければ、連覇の可能性は高い。
2位予想:西武西武は2026年の79勝で2位。Eloは1510.7とパ・リーグ3位だったが、開幕から36.0ポイント上昇した点は高く評価できる。
得点503、失点464という成績は、投手陣を中心に戦えるチームであることを示している。2027年も投手力を維持できれば、ソフトバンクを追う存在になる。
ただし、得点力の強化がなければ首位との差を縮めるのは難しい。安定した投手力に加え、打線の得点効率を改善できるかが優勝争いへの条件となる。
3位予想:日本ハム日本ハムはElo1532.9でパ・リーグ2位。2026年は177本塁打を記録しており、長打力という明確な武器がある。
2026年の評論家予想では最も多く優勝候補に選ばれていたが、実際には3位だった。2027年は開幕前の期待を結果に結び付けられるかが問われる。
西武とは1勝差でシーズンを終えているため、2位以上を狙える位置にいる。投打のバランスが整えば、ソフトバンクの連覇を阻止する対抗馬にもなり得る。
4位予想:ロッテロッテは2026年に63勝を記録。2027年は打率.236にとどまった打線の改善が必要になる。
独立系の翌季シミュレーションでは、ロッテの期待勝数は66.0勝と推計され、CS進出確率は12.2%だった。補強による上積みが実現すれば、4位からの浮上は十分に検討できる。
5位予想:オリックスオリックスは2026年の最終順位こそ4位だったが、期待勝敗との差はプラス8.8勝。Eloは1489.8でパ・リーグ4位に位置している。
2027年に向けて注目したいのは、期待勝利数の上振れを再現することではなく、得点と失点のバランスを改善することだ。2026年は失点605に対して得点483と、攻守の両面で課題を残した。
投手陣の立て直しと打線の強化が同時に進めば、Aクラスに割って入る可能性はある。
6位予想:楽天楽天は2026年に58勝84敗1分。Eloも1473.6でリーグ最下位だった。
ピタゴラス期待勝敗では60.7勝が見込まれており、実際の勝利数を2.7勝下回った。数字上は成績改善の余地があるものの、2027年に上位を目指すには投打の総合力を高める必要がある。
最下位脱出だけでなく、まずは勝率5割に近づけるだけの戦力を整えられるかがポイントだ。
【Aクラス予想とCS進出可能性】3位争いの行方を左右する条件
パ・リーグのAクラスは1位から3位までの3球団。レギュラーシーズン3位以内に入ればクライマックスシリーズ(CS)への出場権を獲得できる。
2027年のAクラス争いでは、ソフトバンクを除く西武、日本ハムの争いが特に注目される。2026年の最終成績は西武79勝、日本ハム78勝で、両チームの差はわずか1勝だった。
独立系シミュレーションが示す2027年のCS確率2026年11月4日算出のPennant Labによる2027年シミュレーションでは、ソフトバンクの優勝確率が95.3%、西武が2.8%、日本ハムが1.9%と推計された。
CS進出確率はソフトバンク100.0%、西武92.6%、日本ハム89.1%。一方、ロッテは12.2%、楽天は4.0%、オリックスは2.2%だった。これは同サイトのEloと補強・退団の想定を使った独自モデルの結果であり、NPB公式の確率ではない。
この予測から読み取れるのは、2027年のAクラス争いがソフトバンク、西武、日本ハムを中心に展開する可能性だ。もっとも、オフの戦力変化や故障によって数字が変わる余地は大きい。
CS進出の可能性を判断する4つのポイント
先発投手の稼働とローテーション
143試合を戦うには、エースだけでなく先発陣全体の安定性が必要だ。シーズンを通じて先発投手を確保できる球団は、順位争いで優位に立ちやすい。
救援投手の安定性
リードを守る中継ぎ・抑えの働きは、接戦の勝敗に直結する。終盤に失点を重ねるチームは、得失点差と実際の勝利数が乖離する可能性もある。
得点力と長打力
本塁打だけでなく、出塁率や走塁、得点圏での攻撃も重要だ。日本ハムのような長打力を持つチームが、得点効率を高められるかは注目点になる。
選手層とシーズン後半の対応力
主力の離脱が発生した際、若手や控え選手で穴を埋められるか。夏場以降の戦力維持がAクラス争いの明暗を分ける。
また、レギュラーシーズンの順位とCSの結果は別物だ。リーグ優勝を果たしても、短期決戦で敗れる可能性はある。反対に、3位からCSを勝ち上がる展開も制度上は起こり得る。
したがって、ペナントレースの優勝可能性と日本シリーズ進出可能性は分けて考えることが大切だ。
【パ・リーグ順位予想の見極め方】数字だけでは分からない落とし穴
順位予想を見る際には、数字の意味を正しく理解する必要がある。特に注意したいのは、前年順位、Elo、ピタゴラス期待勝敗、解説者の多数決を同じ意味の指標として扱わないことだ。
誤解1:前年優勝チームは翌年も必ず優勝するソフトバンクは2026年に優勝したが、2027年も同じ戦力が維持されるとは限らない。主力の故障、年齢によるパフォーマンスの変化、移籍や退団など、翌年の戦力を左右する要因は多い。
前年の最終順位は重要な参考材料だが、それだけで翌年の優勝を断定することはできない。
誤解2:Eloが高ければ実際の順位も必ず高い2026年は日本ハムのEloが1532.9で西武の1510.7を上回っていた一方、最終順位は西武が2位、日本ハムが3位だった。
Eloはチーム力の評価であり、最終順位そのものではない。レーティングのわずかな差が、翌年の順位をそのまま決定するわけではない。
誤解3:オリックスの+8.8勝は優勝候補の証明期待勝敗との差が大きいことは、実際の勝利数が得失点からの予測値を上回ったことを示す。チーム力がリーグトップだったという意味ではない。
オリックスは2026年の失点が605と多く、得失点差はマイナス122だった。2027年の評価では、この数字とElo1489.8も併せて見る必要がある。
誤解4:評論家の優勝予想が多い球団が必ず勝つ2026年は日本ハムが評論家の優勝予想で最多得票を獲得したが、最終優勝はソフトバンクだった。専門家の評価は戦力を考えるうえで参考になるものの、予測と結果は別である。
順位予想を参考にするなら、次の3つを確認すると判断しやすい。
- 複数の解説者が同じ球団を優勝候補にしているか。
- 実際の勝敗だけでなく、得点・失点にも裏付けがあるか。
- Eloや期待勝敗など、異なる指標でも評価が一致しているか。
複数の指標が同じ球団を高く評価している場合は、単一の順位予想よりも説得力が増す。ただし、どの指標にも限界があり、シーズン中の戦力変化を反映する必要がある。
【パ・リーグ順位予想】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のパ・リーグ最終順位はどうなりましたか?
A1:ソフトバンク、西武、日本ハム、オリックス、ロッテ、楽天の順です。ソフトバンクは91勝49敗3分、勝率.650で優勝しました。
Q2:2027年のパ・リーグ優勝候補はどこですか?
A2:現段階ではソフトバンクが最有力です。2026年の優勝実績に加え、Eloレーティング1574.1という高い評価が根拠になります。日本ハムと西武が対抗候補です。
Q3:オリックスの期待勝利数+8.8勝とはどういう意味ですか?
A3:2026年の実際の65勝が、得点と失点から算出した期待勝利数56.2勝を8.8勝上回ったという意味です。地力がリーグ最高だったという意味ではなく、得失点から見込まれる成績以上に勝利を積み上げたことを表しています。
Q4:Eloレーティング1574.1はNPB公式の数字ですか?
A4:いいえ。プロ野球クロニクルが独自の計算方法で算出した数値です。NPB公式順位表の勝率やゲーム差とは別の指標として参考にしてください。
Q5:2027年のAクラス候補はどの球団ですか?
A5:現段階ではソフトバンク、西武、日本ハムを有力候補に挙げます。ただし、オフの補強や退団、故障者の状況によって順位予想は変わる可能性があります。
2026年のパ・リーグはソフトバンクが91勝49敗3分で優勝し、西武、日本ハムが続いた。Eloレーティングでもソフトバンクが1574.1でトップに立ち、2027年の優勝候補として最も高い評価を受けている。
一方、西武はEloを36.0ポイント上昇させ、日本ハムはリーグ2位の1532.9を記録した。実際の最終順位とチーム力評価が異なることからも、両球団は翌年の優勝争いに加わる有力候補だ。
オリックスの期待勝利数との差+8.8勝も見逃せない。ただし、得失点差マイナス122という課題があり、2027年の上位進出には投打の改善が欠かせない。
現段階の暫定予想は、1位ソフトバンク、2位西武、3位日本ハム、4位ロッテ、5位オリックス、6位楽天。とりわけ注目したいのは、ソフトバンクの連覇、日本ハムの巻き返し、西武の上位定着、そしてオリックスの再建だ。
2027年のペナントレースを見極める際は、前年の順位だけでなく、Elo、ピタゴラス期待勝敗、オフの戦力変化を組み合わせて判断したい。開幕前の補強情報が出揃うにつれて、6球団の勢力図はさらに具体的になっていく。