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【芹沢多摩雄の名シーン】山田孝之の演技が評価される理由

平川 壮哉 平川 壮哉 • 更新: • 公開: • 読了約 12 分
目次

芹沢多摩雄の印象的な場面を挙げるなら、特に注目したいのが次の3つだ。

1. 滝谷源治との最終決戦

最大の見どころは、源治と芹沢が鈴蘭の頂点をめぐって激突するクライマックスだ。

それまで校内最大勢力として君臨してきた芹沢軍団と、新たに勢力を拡大したG・P・S。両者の衝突は、映画全体で積み上げられてきた対立の決着となる。

日本映画データベース(JFDB)の作品解説でも、二大勢力の集団対決と、激闘の末に源治が勝利する展開が紹介されている。

この場面の見どころは、勝敗だけではない。芹沢が築いてきた立場と、源治が目指してきた鈴蘭制覇という目標が正面からぶつかる点にある。

2. 芹沢軍団を率いる場面

芹沢の魅力は、喧嘩の場面以外にもある。

仲間たちを従える姿や、時生との関係、余裕を感じさせる態度など、リーダーとしての存在感が随所に描かれている。

特に、山田孝之が見せる表情の変化は見逃せない。大声で威圧するだけではなく、視線や間の取り方によって人物の感情を伝えている。

3. 強さの裏にある人間的な弱さ

芹沢は、常に余裕を持っているように見える。

しかし、山田孝之はインタビューで、芹沢のキャラクターには強い面だけでなく弱い部分もあると説明している。

その解釈があるからこそ、芹沢は単純な強者として終わらない。観客が人物の内面を想像できる余地が生まれている。

山田孝之本人が語った役作りの裏側

2007年10月25日公開のCinemaCafeのインタビューは、芹沢多摩雄を理解するうえで重要な資料だ。

当時の山田は、感動的な作品に出演する俳優というイメージが固まりつつあると感じており、そのイメージを変える機会として本作への出演を捉えていた。

外見についても、ひげを生やして前髪を上げることで印象を変えたという。

さらに興味深いのは、芹沢の人物設定に関する話だ。

山田は、脚本にはなかった「貧乏人」という設定を自ら提案したと明かしている。戦い続ける理由や原動力を人物に持たせるための工夫だった。

これは、映画の設定と俳優自身が役を解釈する過程を区別して考えるうえでも重要だ。

つまり、芹沢多摩雄の魅力は脚本に書かれた強さだけではない。山田孝之が人物の背景を考え、表情や行動に反映させたことで、キャラクターに奥行きが生まれている。

山田孝之の芹沢多摩雄に対する評判

映画レビューサイトFilmarksには、山田の演技や芹沢の余裕ある雰囲気、時折見せるコミカルな一面を評価する感想が掲載されている。

また、映画.comの観客レビューにも、芹沢の表情や服装、性格と喧嘩の強さのギャップに魅力を感じたという投稿がある。

こうした感想から読み取れるのは、芹沢が単なる強い不良としてではなく、人物そのものに魅力を感じさせるキャラクターとして受け止められていることだ。

演技面で注目したい要点は3つある。

- 外見の変化: ひげや髪型によって従来のイメージから離れた。
- 表情の演技: セリフに頼らず、視線や仕草で感情を表現した。
- 人物の奥行き: 強さだけではなく、弱さや生活背景まで意識した。

この3点が、山田孝之の代表的な役柄の一つとして芹沢多摩雄が語られる理由につながっている。

【クローズZEROとクローズZERO IIを比較】山田孝之の出演と役割の違い

クローズ山田孝之

山田孝之は、2007年の『クローズZERO』だけでなく、2009年の『クローズZERO II』にも出演している。

両作品では芹沢多摩雄という役柄は共通しているが、物語の中心となる対立構造は異なる。

作品の基本情報を比較
比較項目 クローズZERO クローズZERO II
公開日 2007年10月27日 2009年4月11日
上映時間 130分 133分
監督 三池崇史 三池崇史
山田孝之の役 芹沢多摩雄 芹沢多摩雄
主な対立 芹沢軍団とG・P・S 鈴蘭高校と鳳仙学園
鈴蘭側の中心人物 芹沢・源治 源治・芹沢軍団
新たな重要人物 滝谷源治 鳴海大我・美藤竜也
物語の焦点 鈴蘭内部の勢力争い 鈴蘭と鳳仙の抗争

『クローズZERO』では芹沢が最大のライバル

第1作では、芹沢軍団が鈴蘭の最大勢力として君臨している。

そこへ源治が転入し、G・P・Sを結成。芹沢と源治の対立が物語の中心となる。

この作品における芹沢は、源治が鈴蘭制覇を実現するために乗り越えなければならない最大のライバルだ。

『クローズZERO II』では鈴蘭を取り巻く状況が変化

続編は、G・P・Sと芹沢軍団の戦いから数カ月後が舞台となる。

新たな脅威として登場するのが、鳳仙学園だ。

鳳仙学園は、鳴海大我(金子ノブアキ)をトップとする武闘派集団。鈴蘭との過去の因縁を背景に、両校の休戦協定が破られてしまう。

一方、鈴蘭側では源治のG・P・Sがまとまりを欠き、芹沢軍団も沈黙を守っている。

つまり、続編では芹沢と源治の個人的な対立だけでなく、鈴蘭全体が外部の強大な勢力にどう立ち向かうかが重要になる。

山田孝之は続編でも芹沢役を続投。トライストーン・エンタテイメントのキャスト情報にも、山田孝之=芹沢多摩雄と掲載されている。

続編で注目したいキャラクター

- 鳴海大我(金子ノブアキ): 鳳仙学園のトップ。鈴蘭に対する新たな脅威となる。
- 美藤竜也(三浦春馬): 原作でも人気の高いキャラクターで、続編では1年生として登場する。
- 林田恵(深水元基): リンダマンとして引き続き登場する。
- 芹沢多摩雄(山田孝之): 前作の鈴蘭最大勢力のリーダーとして、続編にも出演する。

前作の魅力が二大勢力の衝突にあるとすれば、続編は学校同士の抗争へと物語の規模が広がっている。

両作品を続けて見ることで、芹沢の立場が変化していく過程も理解しやすくなる。

【原作と映画の違い】高橋ヒロシの『クローズ』との関係

『クローズZERO』を理解するうえで、もう一つ知っておきたいのが原作漫画との関係だ。

原作は、髙橋ヒロシによる漫画『クローズ』。秋田書店の少年チャンピオンコミックスから刊行された作品である。

漫画では、坊屋春道を中心に、不良たちの友情や抗争、男同士の生き方が描かれている。

一方、映画『クローズZERO』は原作のストーリーをそのまま映像化した作品ではない。

TBSチャンネルの作品紹介では、坊屋春道が登場する以前の物語を描いた完全オリジナルストーリーとして説明されている。

映画オリジナルの物語だから芹沢が中心人物になった

映画の物語では、原作の主人公・坊屋春道が登場する前の鈴蘭高校が舞台となる。

そのため、映画では芹沢多摩雄や滝谷源治という人物を中心に、鈴蘭の勢力争いを新たに構築できた。

秋田書店の『クローズZERO』関連作品の紹介でも、源治が鈴蘭制覇を目指す展開と、芹沢軍団の動きが物語の中心として紹介されている。

ここで注意したいのは、映画の芹沢多摩雄を原作漫画の登場人物と同じ位置づけで考えないことだ。

『クローズZERO』は原作の世界観を引き継ぎながら、映画独自の人物とストーリーを展開した作品である。

原作ファンにとっては、既存の物語の前段階を楽しめる点も大きな魅力になっている。

【プロの結論】芹沢多摩雄は山田孝之の演技の幅を象徴する役柄

2026年現在も『クローズZERO』を振り返るとき、芹沢多摩雄は作品を語るうえで欠かせない人物だ。

その理由は、単に喧嘩が強いキャラクターだからではない。

芹沢には、次の3つの魅力がある。

1. 圧倒的な存在感: 鈴蘭最大勢力のリーダーとして、登場人物たちに強い影響を与える。
2. 人間的な奥行き: 強さと弱さ、余裕と緊張感を併せ持っている。
3. 物語上の重要性: 滝谷源治との対立によって、第1作のストーリーを動かす。

加えて、山田孝之自身が役作りについて語ったインタビューを読むと、外見の変更や人物の背景づくりに取り組んでいたことが分かる。

俳優の演技を深く楽しみたい人には、単に喧嘩の強さだけを見るのではなく、芹沢の表情や仲間への接し方にも注目してほしい。

おすすめの鑑賞方法は、まず『クローズZERO』を見て、続けて『クローズZERO II』を見ること。 前作での芹沢の立ち位置を理解してから続編を見ると、鈴蘭高校を取り巻く状況の変化がより分かりやすくなる。

【クローズZEROの山田孝之に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:山田孝之が『クローズZERO』で演じた役名は何ですか?

A1:芹沢多摩雄です。鈴蘭男子高校3年生で、校内最大勢力の芹沢軍団を率いるリーダーです。

Q2:山田孝之は『クローズZERO II』にも出演していますか?

A2:出演しています。2009年4月11日公開の続編でも芹沢多摩雄を演じています。

Q3:芹沢多摩雄と滝谷源治の関係は?

A3:鈴蘭高校の頂点を争うライバルです。芹沢は既存の最大勢力を率い、源治はG・P・Sを結成して鈴蘭制覇を目指します。

Q4:芹沢多摩雄は鈴蘭で一番強い人物ですか?

A4:芹沢は「百獣の王」と呼ばれる強者ですが、作品には県内最強と恐れられるリンダマンも登場します。単純に芹沢が絶対的な最強と決まっているわけではありません。

Q5:芹沢多摩雄の相棒は誰ですか?

A5:辰川時生です。桐谷健太が演じており、公式作品紹介でも芹沢の相棒として紹介されています。

Q6:『クローズZERO』は原作漫画の実写化ですか?

A6:高橋ヒロシの漫画『クローズ』を原作とした映画ですが、ストーリーは完全オリジナルです。原作主人公の坊屋春道が登場する以前の時代を描いています。

山田孝之が『クローズZERO』で演じた役は、芹沢多摩雄。

鈴蘭男子高校最大勢力の芹沢軍団を率い、「百獣の王」と呼ばれる実力を持った人物だ。

2007年の第1作では小栗旬演じる滝谷源治の最大のライバルとして登場し、2009年の『クローズZERO II』でも続投している。

また、山田孝之自身がインタビューで明かした役作りの工夫を知ると、芹沢という人物の強さだけでなく、その内面や演技の細かな部分まで楽しめる。

作品をより深く理解するための要点は、次の3つだ。

- 芹沢多摩雄は山田孝之が演じた映画オリジナルの重要人物。
- 滝谷源治との対立が第1作の中心的な見どころ。
- 続編では鳳仙学園との抗争を背景に、芹沢軍団の立ち位置も変化する。

『クローズZERO』の魅力を味わうなら、芹沢多摩雄を単なる敵役ではなく、鈴蘭を支えるもう一人の主人公に近い存在として見ることがポイントだ。

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コンテンツディレクター 平川 壮哉
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