『マイ・フィクション』は、漫画や小説を原作とした実写化作品ではない。脚本家・山岡潤平によるオリジナルサスペンス・ラブストーリーだ。
ABCテレビとテレビ朝日系で放送され、制作協力はMMJが担当した。
2026年の放送・制作情報| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | マイ・フィクション |
| 放送開始 | 2026年7月5日 |
| 最終回 | 2026年8月23日 |
| 話数 | 全8話 |
| 放送局 | ABCテレビ・テレビ朝日系 |
| 放送枠 | 毎週日曜よる10時15分 |
| 原作 | なし・オリジナル作品 |
| 脚本 | 山岡潤平 |
| 演出 | 有働佳史、松嵜由衣、宮岡太郎 |
| 制作協力 | MMJ |
| 主題歌 | Kis-My-Ft2「My Affection」 |
玉森裕太:伊川正樹/二宮祐介
主人公を演じる玉森裕太は、記憶を失った伊川と、本来の記憶を取り戻した二宮という二つの人格状態を演じ分ける。
同じ身体でありながら、知っている過去や抱いている感情が異なる難しい役どころだ。
森川葵:二宮由梨
祐介の妻であり、津村の元婚約者。息子の賢人を育てるシングルマザーとして登場する。物語の進行とともに、自分が信じていた過去そのものが作られた記憶だったと知る。
宮澤エマ:伊川真弓/石野奈々美
正樹の妻として登場するが、実際には別人の記憶を与えられた奈々美。冤罪によって人生を奪われた女性を演じる。
野村周平:津村大輔
祐介の過去を知る人物で、由梨の元婚約者。殺人事件で服役した過去を持ち、正樹を追うことから物語が動き始める。
その他の主要出演者
- 国仲涼子:香坂睦美
- ジャンボたかお:多田義孝
- 結城萌:向井理恵
- 三浦獠太:辻元晴人
- 佐戸井けん太:藤谷治
- 吉村界人:室谷隆敏
- 田牧そら:ゆず季
- 日影琉叶:賢人
ABCテレビの公式キャスト発表では、登場人物それぞれに物語の謎を解く役割が与えられている。特に玉森、森川、宮澤、野村の4人は、記憶の有無によって変わる人間関係と感情を表現する中心的な存在だ。
山岡潤平が描いた「記憶と愛」の物語脚本を担当した山岡潤平は、2026年8月10日のABCテレビ公式インタビューで、当たり前の日常が突然奪われる恐怖から、記憶をめぐるラブサスペンスという発想に至ったことを説明している。
また、記憶は主観的なものであり、それが偽造された場合に何を信じればよいのかという問いを作品に込めた。
この制作意図は、最終回の祐介の選択にもつながっている。
単に記憶を取り戻せば幸せになれるわけではない。誰かの記憶を消すことで生まれた幸福は、本当にその人自身が選んだ幸福なのか。
原作が存在しないオリジナル作品だからこそ、最終回まで伏線を積み重ねながら、登場人物の選択そのものを描き切った作品といえる。
【プロの結論】マイ・フィクションが最後に問いかけた記憶と愛の本質
この作品を読み解くうえで重要なのは、祐介を単純な善人にも悪人にも分類しないことだ。
祐介は確かに由梨を愛していた。技術を開発した当初も、苦しむ人を救いたいという目的があった。
しかし、その愛情が強くなるにつれて、由梨が自分とは違う人生を選ぶ自由を奪っていった。
奈々美も同じだ。彼女は娘と生きる時間を奪われ、別人として生活することになった。香坂も娘を救いたいと願いながら、娘自身が過去をどう受け止めるかを決める機会を奪ってしまう。
ここには、作品全体を貫く共通点がある。
誰かの幸せを願うことと、その人の人生を代わりに決めることは、まったく違う。
作品の評価を分ける3つの視点1. サスペンスとしての伏線回収:伊川と祐介の同一人物説、真弓と奈々美の正体、室谷の生存など、序盤の違和感が終盤の真相につながっている。
2. 恋愛ドラマとしての苦さ:祐介の愛情、津村の自己犠牲、由梨の選択が交錯し、誰か一人を悪者にするだけでは解決できない問題を描いている。
3. 社会派ドラマとしての余韻:記憶を操作する技術が個人の恋愛問題を超え、企業や警察組織による人間の管理という問題に発展している。
特に注目したいのは、最終回で計画そのものが完全には終わらなかった点だ。
祐介が由梨の前から消えても、ニューロヴァイス社の計画に関わる人物たちは活動を続けている。
この結末は、個人の善意だけでは解決できない制度的な問題を残したまま、物語を閉じている。
【マイ・フィクションのネタバレ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:伊川正樹と二宮祐介は同一人物ですか?
A1:同一人物です。伊川正樹の正体は二宮由梨の夫だった二宮祐介。ニューロヴァイス社の記憶改ざん技術によって過去の記憶を失い、伊川として生活していました。
Q2:伊川真弓の正体は石野奈々美ですか?
A2:そのとおりです。奈々美は夫殺しの罪を着せられた冤罪被害者で、記憶を改ざんされて伊川真弓として生活していました。最終回では娘と再会します。
Q3:マイ・フィクションの本当の黒幕は誰ですか?
A3:計画の根本にいるのは、ニューロヴァイス社と警察上層部です。香坂睦美や多田義孝は計画の協力者であり、祐介も技術を利用した重要人物です。黒幕を一人だけに限定できない構造になっています。
『マイ・フィクション』は、妻に忘れられた男の正体を追うミステリーとして始まり、最終的には記憶を操作する技術と、人を愛することの意味を問いかける物語へと発展した。
伊川正樹の正体は二宮祐介。真弓の正体は石野奈々美。由梨と津村は7年前に婚約しており、賢人は津村の実子だった。これらの事実が明らかになることで、序盤の不可解な出来事は一つの大きな事件としてつながっていく。
最終回で祐介が選んだのは、自分が愛した由梨の人生から退くことだった。しかし、記憶を操作することで他人の幸福を決めてしまった過去は消えない。
2026年11月現在、全8話の物語は完結している。原作のないオリジナル作品だからこそ、祐介、由梨、津村それぞれの選択が物語の結末を形作った。
最後に残る問いは、記憶が失われても愛は存在するのか、そして愛する人のためなら、その人の過去を変えてもいいのかということだ。
タイトルの「マイ・フィクション」は、登場人物それぞれが信じていた、自分だけの作られた人生を象徴している。最終回を見終えたあとに第1話を見直すと、何気ない日常や人物の表情に隠されていた違和感が、まったく違う意味を持って見えてくる。
それこそが、このドラマが最後まで仕掛けていた最大の伏線だった。
主な情報源: ABCテレビ公式作品情報・各話ストーリー・キャスト発表・制作ニュース、WEBザテレビジョンの最終回報道、ciatrの全話解説。